キャッシュフローの中身
不動産投資において
一番意識するであろう
「キャッシュフロー」
これはとても重要です。
なぜなら、キャッシュフローが出ていないと
持っているお金がどんどん出て行くからです。
しかし、一言にキャッシュフローと言っても
中身が重要です。
例えば、
全く同じ物件(売上も一緒)をA条件とB条件で購入する時
どちらがいいでしょうか。
A条件
・利回り7%(物件価額が高い)
・借入期間30年
・キャッシュフローは、プラス100万円
B条件
・利回り12%(物件価額が安い)
・借入期間15年
・キャッシュフローは、プラス10万円
みなさんならどちらの条件で
購入しますか。
Aの場合、物件価額は高いですが
借入期間が長いので毎月の返済が少なく
保有時のキャッシュフローは多いです。
Bの場合、物件価額は安いですが
借入期間が短いので毎月の返済が多く
保有時のキャッシュフロー少ないです。
キャッシュフローがいい方(A)で選びますか。
私でしたら、断然Bです。
キャッシュフローがいいことは重要ですが
絶対条件ではないと私は考えています。
つまり、キャッシュフローが悪くても
投資対象になりうるということです。
あまり不動産投資では聞かれないと思いますが
一般的にキャッシュフローというのは
その内容によって3つに分類されます。
・営業活動キャッシュフロー
・投資活動キャッシュフロー
・財務活動キャッシュフロー
そして、不動産投資で保有時のみで考えると
賃貸料などの売上から経費を除いたのが
営業活動キャッシュフロー
です。
これは、端的にいうと
「物件の力」
です。
一方で、借入と利息の返済は
財務活動キャッシュフロー
です。
これは、
「資金調達力」
です。
この二つを混同してしまうと
「物件の力」はあるのに
「資金調達力」がない(悪い)ために
全体としてのキャッシュフローが悪くなってしまう。
そして、
「この物件は儲からないので売ろう」
という誤った経営判断をしてしまう。
でも、「お金が残らないと意味ないじゃん」
という声が聞こえてきそうです。
確かにそうです。
ただ、お金の残り方は単年度で見てはいけません。
購入⇒保有⇒売却
という流れの中で
トータルでお金が残るかどうかが重要です。
①常にお金が残り続けるもの
③保有時の途中からお金が残るもの
③保有時はお金が残らないが、売却時にお金がたくさん残るもの
この3タイプが考えられます。
①~③でどれが一番いいかという話ではなく
①~③のどれであっても
最後にお金が一番多く残っていればいい
ということになります。
例えば、「太陽光投資」
これは、借入期間が15年となっており
15年間はなかなかお金が残りません。
ただし、16年目からは返済が無くなるので
キャッシュフローがものすごくよくなります。
これは、簡単にいうと、
借入を15年という短い期間で
繰上返済していっているようなイメージです。
そもそも、借入期間を長くして保有時のキャッシュフローが良くても
手元にお金を残していると無駄です。
それなら、繰上返済してしまった方が
僅かな金利分でも得ということになります。
他にも、「利回りが低い一等地の物件」
利回りが低いと
保有時のキャッシュフローは出ません。
そのため、不動産投資としては
全然ダメと思う方もいらっしゃいますが
そうとも限りません。
一等地はやはり、売却時にさらなる値上がりが期待できます。
つまり、保有時は借入返済でマイナスのキャッシュフローだったとしても
売却したらものすごい儲かった
なんてこともありえます。
こちらの方が不動産投資の王道なのかもしれません。
もちろん、これらの投資は保有時のキャッシュフローが見込めないため
初めて投資する人や資金力がない人が挑むと
リスクがありますが
投資としては間違いではありません。
むしろ、
割高の物件を、35年ローンなどで購入して
毎月の返済が少ないから
キャッシュフローが回っている
と喜んでいると
金利があがると耐えられない
空室が出るとマイナスになる
売っても残債が残る
などのように
失敗しかねません。
初めての投資の場合は
保有時もちゃんとキャッシュフローが出るものをお勧めしますが
もう十分にキャッシュフローが成り立っているのであれば
上記のように
色々な角度から投資を検討してみてください。
そして、売却するかどうかの判断も
「物件の力」に注目して
検討してみてください。
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